2012/04/08

初めての嘔吐

抗がん剤開始以来、吐き気は数回感じたもことがあったのですが、木曜の夕食後、初めて嘔吐しました。水分のみ1リットル超と摂ったばかりの抗がん剤等。夕食はお味噌汁と寒天とお茶だけだったのですが。午後から満腹感が辛かったので物理的な嘔吐なのかも。それとも抗がん剤と悪心嘔吐と制吐剤についての腫瘍内科医の延々と続く文章を読みすぎたせいか。金曜日は通院で、43回目のジェムザール治療、42週目のTS1(21クール後半)開始。通院治療室で僕がジェムザール投与している横のベッドで若い女性の乳がんの患者さんはずっと嘔吐していました。入院中も思ったのですが、副作用で悪心を患わってる患者さんを目にするのは辛い。実際、自分も痛みより悪心はきついです。ドクターとは週末に僕が食事を工夫してみて、酷な状況が続くようであれば、月曜から入院、火曜に十二指腸ステントを留置しようと決めました。(今の時点で来週のステント留置は見送りそうです)。4月の腫瘍マーカーがまた微増していますが、安定の域であるとのこと。もう半年以上も、抗がん剤もしくは僕の免疫系と癌の進行が拮抗している感じなので、次の展開が非常に心配です。それとやはりストレスがある時は、痛みの感じ方が強くなるような。今日はとても痛い。ドクターは十二指腸ステント留置術後に、トラマールに移行しようということ。
中村祐輔研究室のがんペプチドワクチン療法臨床研究実施施設リストが更新されていますが、注意書きが数行追加されたのみ。電話の問い合わせが多く、メールのみでとのこと。日本での免疫療法の行政上の扱いとは違い、医薬品開発は莫大な予算のもとで行われています。メディアを賑わせて注目度も高いし、多くの人間が関与する予定のものを開発するなら、オンコセラピー社さん共々、情報開示、PR(パブリックリレーション)活動はしっかりしていただきたい。
先週から、免疫系、各種免疫療法と呼ばれているものとその周辺技術、特許、関係する大学や企業や、抗体医薬低分子標的薬、遺伝子治療薬、核酸医薬等の手法、種類、開発状況について詰め込んで再勉強しました。各病院、クリニック、治験の情報とも比較して考えてみればみるほど、これで良いのかなという思いが募ります。患者さんは少ない情報で判断するしかないということ。医療を提供する側は、ひとくくりのジャンル的なカテゴリーでサービスを実験または売ろうとしていることです。リンパ球の培養手法が違えば別物であり、ペプチドワクチンは標的や手法が違えば別の治療法。 ADCC活性にしても抗体が違えば全く違う結果になるだろうし、アジュバントや抗体医薬品と組み合わせたりしなかったり。開発途上でありエヴィデンスも不確定。自分も含めて患者さんは大変です。蜜柑も林檎も品種や時期、生産者、収穫場所で味は随分違います。