

中村祐輔研究室のがんペプチドワクチン療法臨床研究実施施設リストが更新されていますが、注意書きが数行追加されたのみ。電話の問い合わせが多く、メールのみでとのこと。日本での免疫療法の行政上の扱いとは違い、医薬品開発は莫大な予算のもとで行われています。メディアを賑わせて注目度も高いし、多くの人間が関与する予定のものを開発するなら、オンコセラピー社さん共々、情報開示、PR(パブリックリレーション)活動はしっかりしていただきたい。
先週から、免疫系、各種免疫療法と呼ばれているものとその周辺技術、特許、関係する大学や企業や、抗体医薬、低分子標的薬、遺伝子治療薬、核酸医薬等の手法、種類、開発状況について詰め込んで再勉強しました。各病院、クリニック、治験の情報とも比較して考えてみればみるほど、これで良いのかなという思いが募ります。患者さんは少ない情報で判断するしかないということ。医療を提供する側は、ひとくくりのジャンル的なカテゴリーでサービスを実験または売ろうとしていることです。リンパ球の培養手法が違えば別物であり、ペプチドワクチンは標的や手法が違えば別の治療法。 ADCC活性にしても抗体が違えば全く違う結果になるだろうし、アジュバントや抗体医薬品と組み合わせたりしなかったり。開発途上でありエヴィデンスも不確定。自分も含めて患者さんは大変です。蜜柑も林檎も品種や時期、生産者、収穫場所で味は随分違います。