2012/01/28

36回目ジェムザール

金曜日に、ジェムザールと19クール目TS-1開始。血液検査良好、血管痛あり。土曜日、7回目のハイパーサーミアをしました。治療後はやはり休息をとりました。昨日今日の診察で最近の鎮痛対処の件を進めようと予定してたのですが、1/13に牛蒡子の煎じ薬(独断で青蒿と一緒に煎じています)を服用し始めてから痛みが無くなって鎮痛剤も摂取してません。プラシーボ効果であったとしても嬉しいです(プラシーボ効果なら自己免疫機能が働いたという事になります)。牛蒡子には、ヒートショックプロテイン抑制と抗腫瘍効果を期待してますが、消炎、解熱、解毒、排膿、疼痛等の効果もあるのでもしかしたら効いているのかもしれません。飲用している筑波エンザイムと相性が良いのかもしれません。ドクターも続けてみましょうと言ってくれました。ジェームザールを長期やっているので耐性化や投与期間について質問したところ、切除不能癌については、病状が進行するか副作用が悪化する迄できるようです。膵癌診療ガイドラインもそうなっています。二次化学治療については現在選択肢は増えてきている状況ですが、患者にとって希望は少ないように思われます。自分は1700mgのジェムザールを点滴投与しています。体表面積から考えての標準投与量です。白血球(WBC)と血小板(Plt)は問題ないのですが、赤血球(RBC)とヘモグロビン(Hb)、ヘマトクリット(Ht)がずっと低値で減少傾向にあります。気にして鉄分の多いものを食べたりしていたのですが数値には表れませんでした。ジェムザールの副作用の骨髄抑制だと思われ、ドクターは今後の赤血球の数値次第では、ジェムザールの減量、もしくは回数を減らす(2投1休を1投1休に)、CVポート(皮下埋込型ポート)という対応が必要になってくるだろうと。腫瘍マーカーもみながら様子をみる予定です。自分の病状の今後(良化しない場合)を考えていたのですが、また少し満腹感が気になるので、11月に続き、十二指腸ステントを再度、二重に留置することになるかもしれません。もし下部消化管が閉塞したら食事が摂れず、消化液を吐くようになります。調べてみると対処法も参考になりました。ドクターとは、ハイパーサーミアが1クール(10回)終了する2月後半にPET-CT検査をして、腹膜播種の位置と状態を診て今後の予測をしましょうという事になりました。一度に大量に食べない、よく噛んで細々と食べていくことを続けます。良くなっていけば安心なのですが、マイペースで頑張ります。石岡瑛子さんが1月21日に膵臓癌で永眠されました。合掌。

2012/01/24

生存期間中間値

余命について。平均余命を伝えられてどう受け止めるのか、患者に明言することはどうなのかということはどうでもいいです。交通事故に遭う一瞬に、今、車があなたに当たっていますから、生存の時間的余裕が減少傾向ですよって伝えられるような事です。致命的な場合、その瞬間の判断ひとつで余命が変わります。知らない方が良い時もあるでしょう。当然、飛行機に乗る前と乗ってる間では余命が違います。統計分布に偏りが表れるように条件付けされているものもあります。不幸な指標ですが、世界中の事件や事故や戦争の被害者より、癌患者には充分に時間的余裕があると思います。統計上のデータがあって、自分の病状があって、冷静になって考える。判断材料のひとつです。2010年10月膵臓癌の発見時に若いからあと8ヶ月位はと言われ、画像診断後にリンパ節、腹膜等への悪性転化が確認されて切除不能のステージIVb。昔から抗がん剤治療(Chemotherapy)は、友人の間でも評判が悪く(現在でも、アンチ抗がん剤の人多いです)、近年の進歩もまだまだ発展途上ですが、奏効率上昇や副作用軽減等、期待できるものも感じました。それに放射線治療も出来なくて、抗がん剤治療以外の選択肢はワクチン等の先端治療か民間治療だけでした。切除可能な膵臓癌と不能な膵臓癌の平均生存期間に開きが出来つつあり、外科的手法の発展期であったような時期。抗がん剤治療で少しでも治まったら、外科手術で実績のある大阪府立成人病センターや千葉大学医学部附属病院で高度な難手術を受けようかとも迷いました。3ヶ月の入院等の苦労で8ヶ月寿命が延びるかもって感じでしたけど。でも、自分が腹膜播種(Peritoneal Metastasis)であるという事実を踏まえ、日本だけでなく世界中の医療記録を調査するうちに希望はなくなりました。腹膜播種の生存率は、画像陰性(手術で開腹して初めて確認される腹膜播種)では、生存期間中間値が14ヶ月程、2年生存率が25%程に対し、画像陽性(画像で診断される腹膜播種)では、生存期間中間値が5ヶ月程、2年生存率が6.0%程でした。自分は画像陽性で、それも原発が膵臓癌の進行の速い腹膜播種。膵臓癌で死亡の半数が腹膜播種か肝臓への悪性転化が原因のようだし、これは病院では完全に緩和ケア、QOL向上分野の患者扱いだなということを理解しました。世界中の医療のデータベースを閲覧してくれたオーストラリアの友人が、腹膜播種の治癒例はたった数例であると落胆して報告があり、オルタナティブな治療では好結果もあると伝えてくる友人も。日本にある腹膜播種外来は、放射線治療の新しい機械を持ってるし、腹膜疾患について独創的に進歩してるが腹膜偽粘液腫が対象のようだし、殆どの病院の腹膜播種は胃癌由来が対象のようでした。ただ、落ち込むこともなく、普通に病院に通ったり、友人に会ったりしてるうちに、いつもの自分の無謀なポジティブ全開さが戻ってきて、誰も完治していないなら、自分は奇跡を起こしてみようという気になってきました。自分の身体の変化を繊細に感じることから始めて、日々いろんなことを試行錯誤してます。抗がん剤や友人のサポートもあって自分で続けている様々な療法の効果もあるのか、あれから15ヶ月経った現在、イレウス、胆管、十二指腸と発現する症状には対処をし続けつつも、殆ど厳しい痛みも腹水も無く、摂取し続けている抗がん剤の副作用も無く、腫瘍マーカーの著しい増加も無い状態。ゆっくり進行しているのだろうけど、奇跡のきっかけとは、いきなり出会うということも知っています。まだ頭が働いて心臓が動いてる自分の可能性を静かに突き詰めてみます。欲張らないけど、ちょっとだけ。

2012/01/22

雑穀ポリッジ

睡眠が長く昼寝もとるので、心配になって睡眠時間と癌について調べてみたのですが成果はありませんでした。熟睡タイプなので睡眠はとても幸せなのですが。統計では7-8時間睡眠が一番よく。それ以上もそれ以下も死亡率は上がっていました。
日本で目にするものより、欧米には麦、豆、米に様々な種類があります。有機野菜、食品、薬、化粧品、雑貨、乾物、ベーカリー等のオーガニックショップが連なってたロンドンのある通りの階上に長年住んで、その上、家で仕事をしていたのでかなり詳しくなりました。最近、四国でも産直市や健康食料品店などでいろいろ見かけます。あと輸入品店で買ったり、豆類も揃えて雑穀環境は整えています。人生の大半、御飯はずっと玄米派です。麦や豆類を入れたりもします。磨き込まれた宝石のような白米も、栄養はともかく、とても美味しい食文化だとは思っていますけど。消化器系の病気なので、毎日の食事は、身体が酵素などを準備するリズムに合わせて大体同じ時間に食べるようにしています。よく噛んで唾液を出して。起床時、食前、食後、空腹時にそれぞれ効果が高くなるように薬や野菜ジュース等も摂取。朝食用にはパンを焼いています。全粒粉やライ麦粉を混ぜたりしてましたが、最近は米粉パンのみです。週一回はメープル&豆乳フレンチトースト。朝食はミューズリ(フルーツをのせたり豆乳をかけたり)やポリッジの時もあります。ポリッジは消化が良く消化器の負担が少ないです。水溶性、不可溶性両方の食物繊維が多く含まれ多くの健康的な効果あります。ナッツをローストして砕いてレーズン入れて甘い味付けにしたり、豆乳を入れてミルキーにしたり、塩味のお粥風にしたり、自分はオーツ麦、バーリー、玄米等、数種類の穀物で作るのが好きです。スコットランド風なので前の晩から準備します。アメリカ風のオートミールではありません。もちろんたまには純和風朝食も食べます。イタリア料理と世界中の麺類が大好きなので、お昼はそんな感じで、夕飯は大体和食です。食欲が全く無い時や消化器に問題があって食べられない時は基本お粥。重症の時は玄米重湯や梅醤番茶(葛粉や摺った蓮根入れたり)もお勧めです。
牛蒡子のレポート。煎じ薬はよく作るので手間はともかく味は大丈夫でした。漢方薬の匂いも大丈夫です。そのまま食べてもよいようなので、ミルで微粉砕してみましたがとても苦いです。バナナ等でジュースを作ってメープルシロップ入れて誤魔化してなんとか飲めました。

2012/01/19

牛蒡子

今朝から腹部がチクチク。今週末はジェムザールお休みの週ですが、本日ハイパーサーミア(温熱療法)行ってきました。何千人も治療している経験のあるドクターが、僕は治療効果がありそうなタイプだと思うと言っていました。諦めてなく前向きで明るいタイプだから、身体が丈夫で若いというのもあるようです。切除不能の膵臓癌は統計上、平均生存期間がかなり低く、治療薬も全員に効果があるものはありません。万能の薬が開発されていない現状では、情報のデータベース化、早期のオーダーメイド医療(テーラーメード医療)の推進も必要なことだと思います。
病院の帰りに漢方薬局で牛蒡子(ゴボウシ)を買ってきました。ゴボウの種子にはリグナン誘導体であるアルクチインとアルクチゲニンが含まれています。アルクチゲニンは動物細胞における熱ショック蛋白応答の新しい抑制剤である(ヒートショックプロテイン-HSPの発現を抑えるため、温熱療法の抗腫瘍効果を高める)と、がん細胞の栄養飢餓に対する耐性を取り除く能力を持つ抗がん成分としてのアルクチゲニンの同定という発表が2006年にあり、2011年4月国立がん研究センター東病院がアルクチゲニンが膵臓癌の増殖を抑える作用があると、2011年12月には富山大和漢医薬学総合研究所の門田重利(この方は紅豆杉も研究されてました)教授らが、アルクチゲニンが膵臓癌の縮小に効果があり、クラシエ製薬漢方研究所と顆粒状にしたアルクチゲニンの臨床試験をしているというニュースもありました。国内外を問わず解毒の民間薬として感染症や慢性皮膚炎に活用され、消炎、解毒、排膿、解熱などの作用があるので、風邪や皮膚病などの多くの漢方薬に使われています。民間療法では、乳腺炎や産後のお乳の出を良くするのに使われていました。欧米でもBurdock Seeds Extractは実績があるようです。広く売られ大変安価な治療薬(高価な販売者は要注意です)のひとつではないでしょうか。味はとっても苦いようです。期待をこめて自分も早速、煎じてみます。
バスソルトのRedox Salt Spaをまた大量に頂きました。ありがとう。昨日はお風呂で温まりすぎてのぼせちゃいました、体力が落ちてるようで運動を心掛けようと再自覚。

2012/01/15

ジェムザールとCDA

パデュー大学の福永氏等(2004年)国立がんセンター中央病院の米盛勘氏等(2005年)、国立医薬品食品衛生研究所の杉山永見子氏等(2007年)、国立がんセンター中央病院の上野秀樹氏、奥坂拓志氏等(2008年)の研究成果で、ジェムザールが奏功しやすいかを調べる方法があるようです。CDA(シチジンデアミナーゼ)という酵素が、膵臓癌でのジェムザールの代謝や分解に関係する酵素のようです。2011年のASCOでも発表されています。ステージIVの171人のジェムザール投与患者で調べたところ、CDA活性高い患者と低い患者では生存期間に開きがあるようです。CDAの遺伝子型の調査では、CDA*3が陰性の患者(65+81人)の平均生存期間が5.4から6.9ヶ月に対し、CDA*3が陽性の患者(5+5人)の平均生存期間が11.7から17.3ヶ月という結果です。凄い開きです。CDA*3が陽性の患者の全体数は少ないようですが。現在、ジェムザールがメインである進行膵臓癌治療ですが、抗がん剤は多剤あり選択肢も広くなってきています。副作用のことも踏まえ、これからの医療で考慮されるべき内容だと思います。(興味のある方は、ゲムシタビンとCDAで検索してみて下さい。)

2012/01/13

寒波

そろそろ病院までにある峠が路面凍結する時期なので、早めに出発して通院しました。血液検査でCRPが高値、白血球は範囲内。上部消化管に若干満腹感が出始め、数日前に微熱あり、それにいつものチクチク、便秘気味。他に症状が無いので様子を見ます。ジェムザールとハイパーサーミアやって休息とりました。ジェムザール点滴時の血管痛も続いています。現在は、抗がん剤治療、温熱療法、副作用対策、食事療法、筑波エンザイム、野菜ジュース、寒天で日々過ごしています。頑張ります。今週、去年も頂いた伊勢神宮の五十鈴と赤い病除けの招き猫が届きました。お祈りありがとう。

2012/01/11

本葛粉

胆管、十二指腸、腹部下部と長く腹痛と付き合ってますが、マクロビオティックで育った友人の勧めもあり、本葛粉をお湯で溶いて飲んでいます。症状が鎮静されるので、最近は日に2回は作っています。本葛粉を水で溶いて、沸騰させたお湯で混ぜるだけ、透明にならない時は温度が低いということです。失敗したら電子レンジで温める事。本葛粉には明確な表示基準が無いので、甘藷粉を混ぜたものや甘藷粉だけのものが多いので、よく見て買います。(蕨粉や片栗粉も本物は稀少で高価です。)
癌を発見してから、寒天に、レモンやシークヮーサーの柑橘類の酸性の汁を加えて、5分程加熱してゲル状にになったものを、食前に摂っています。アガロオリゴ糖です。寒天に含まれるアガロースは、胃酸でもアガロオリゴ糖になるようです。
昨年、フコイダンを高濃度含有している水を、友人から頂いて飲んでいました。モズクも昆布もよく食べます。先日、弟からも大量になっと昆布が届きました。若布やヒジキは瀬戸内海でも取れるので、もうすぐ旬だし楽しみにしています。
今日は、自分が気に入って長年手元にある本や友人お勧めの本を列挙。日本語版もあります。ご参考に。
*The Macrobiotic Path to Total Health by Michio Kushi & Alex Jack
*The Self-Healing Cookbook by Kristina Tumer
*Healing with Whole Foods by Paul Pitchford
*Healing the Gerson Way by Charlotte Gerson & Beata Bishop

2012/01/08

食べる事以外

頭に詰め込む知識への欲は未だに中毒症っぽいです。 それと食べる事以外に、音楽はヨーロッパのストリーミングサイト、ネットラジオ中心。 テレビ放送は騒がしいので興味ないけど、映画はよく観ます。余り時間の取れない生活をしていたので、日本に戻ってからは1000作品は鑑賞してます。DVDを送ってくれる友人からだけでも既に120作余り届いてます。本もお守りも食品もいつもありがとう。読書は、偏ったジャンルのフィクションばかりで月2000-3000ページ程。コミックもたまに単行本読みます。日本に帰って図書館に通って近代の日本画と絵本を読み漁りました。最近はネットで現代の建築、平面、立体、写真、動画、オーディオヴィジュアル作品や日本の仏教美術をたまにチェックする程度です。ファッションは観るだけ。文化的な生き物でありたいけど、現在、創造意欲はありません。忘却の日まで楽しみます。

2012/01/06

鎮痛方法

今年初めての通院。血液検査は良好。34回目のジェムザール投与。TS-1開始。4回目のハイパーサーミア(温熱療法)しました。前回と同様に体力を使って帰宅後は睡眠とりました。腹部の痛みについて相談したところ、ドクターは、腸の辺りの痛みは腹膜播種の腫瘍が腹腔内にあり腸と癒着しているので、腸が動いたり内容物が圧迫したりすると痛むであろうとのこと。腹水はない様子。現在はロキソニン、ブスコパン、座薬等で疼痛時凌いでいるが、痛みの度合い、頻度が進むようであれば、緩和ケア(麻薬の使用)に移行するのも良いかもしれないとの事。院内薬剤師さんは、コデイン、モルヒネ、パッチ等の麻薬系の使用は効果が長いので、現在の薬の摂取頻度が高いならば、身体の負担は減るだろうという事も言っていました。最初はオキシコンチン(オキシコドン)が処方されるようです。海外の友人には以前から、NCPB; Neurolytic Celiac Plexus Block腹腔神経叢ブロック)を勧められていますが、日本では実施している病院が少ないのが現状です。自分のような進行がん患者にとっては最良の選択肢の一つだと思ってはいますが。冬季の間は、食物繊維の摂取方法と水分の摂取で、様子を見ます。本日、腫瘍マーカーの一部の結果を知りましたが、少し改悪でした。腹膜播種は倍々ゲームのようになる人も多く、この期間治まっているのは筑波エンザイム、抗がん剤、温熱療法、食事療法の効果だと思っています。医師は落ち着いているので問題ないということでしたが、今回の年末年始は食生活が荒れていたなと反省しています。また初心に戻ります。復活する。

2012 1月 腫瘍マーカー

CEA          22.2
SPan-1       82.0
CA19-9       264
DUPAN-2       590

2012/01/05

チクチク

昨日から腹部がチクチク痛みます。尿が溜まると鋭い。普段のチクチクより辛い。2日間連続してるので心配です。
年末に頂いた、Redox Salt Spaをお風呂に入れると温まります。前回のお水も今回のバスソルトも感謝しています。

2012/01/04

賀春

1日昼頃より腹部が張って痛みのある状態が続きました。昨年もこの時期にあったのですが、便秘も続いていたので、食事を減らして、水分補給して、適量のマグミット、ブスコパン、フロモックスを服用していました。冬になると水分不足、運動不足等で便も固く腸の閉塞部に問題が生じるようです。2011年は、ずっと様々な箇所の閉塞という症状に対処してきました。腸閉塞、胆管閉塞、十二指腸閉塞。排水管が物理的に詰まる様に、段々流れが悪くなり、閉塞、逆流となって症状が悪化します。病気と付き合っていくには、早めに流れが悪くなったことを自覚して対処していきながら、閉塞の原因となっているものの治療です。些細な身体の変化を感じること、食物、習慣、行動を対応させることも乗り切るためには必要です 12月より、筑波エンザイムを増量して飲んでいます。120ml。今月の腫瘍マーカーの改善も期待しています。